
こんにちは、精神科作業療法士のraco.です。
今回は「復職を検討し始めたけど、体力面の不安が大きい」という方に向けて、仕事に必要な体力を段階的に取り戻す方法についてお伝えしていきたいと思います。
なぜ「体力」の回復が必要なのか?
休職期間の初期は、しっかり休むことが一番の仕事です。
しかし、体調が回復して「そろそろ復職を…」と考え始めたとき、大きな壁となって立ちはだかるのが体力の低下。
- 満員電車に揺られて通勤できるかな…
- 一日中、立ち仕事していられるかな…
- 週末までずっとエネルギーが持つかな…
と不安になる方も多いでしょう。
一方で、「メンタル不調で休職したんだから、メンタルが回復すれば問題ないでしょ?」と思われる方もいるでしょう。
しかし、気分が良くなったからといって、いきなり休職前と同じように働こうとすると、体力が追いつかずに再び体調を崩してしまうケースが少なくありません。
休職中、心と体を守るために心身をしっかりと休めるのは当然のことですが、その間に筋肉量や心肺機能は想像以上に低下しています。
そこで!復職を成功させるカギの一つは今の体力と復職後の体力との差をスモールステップで埋めていくことです。
ここから、自分のペースで「働くための体力」を取り戻す4ステップについて解説していきます。
ステップ1:生活リズムを整える
まずは生活の土台作りから始めます。
・起床と就寝を出勤時間に合わせた時間にする
・横になる時間はなるべくなくし、昼寝は短時間にする
・食事は決まった時間に3食しっかり摂る
「え?そんな簡単でいいの?」と思う方もいるかもしれませんが、いいんです!
筆者は現在、求職者の復職支援にも携わっていますが、これが結構難しい方や定着まで時間がかかる方がいらっしゃいます。
例えば、セルフコントロール(自分で自分を制御する力)の弱い方ですと復職直前までメリハリのない生活を続け、復職後の忙しい生活とのギャップに苦しむことになる場合もあります。
また、十分に体調が回復していない段階で生活リズムを取り戻そうとした場合、「寝る時間を短くしたいんだけれど、寝ても寝ても寝足りない(過眠と呼ばれる症状の一つ)」などが壁となり、もう少し療養が必要なことに気がつくかもしれません。
今みなさんの生活リズムはどれくらい整えられているでしょうか?
ステップ2:家の中で活動してみる
生活リズムを取り戻せそうであれば、自宅でできる課題を見つけてみましょう!
一番身近な取り組みやすい活動は家事です。料理、洗濯、掃除…意外と体を動かします。
家事がおすすめな理由としては段階付けがしやすいからです。
テーブル拭きと家中の窓拭きでは、体にかかる負担が全く違いますよね!
無理なく取り組める活動から徐々に幅を広げていきましょう。
家の中が整えば、心もスッキリするはずで、一石二鳥ですね。
ステップ3:家の外で活動してみる
近所の散歩から始めてみましょう。
日の光を浴びることは昼夜のサイクルを整えるため、生活リズムの安定にも効果的です。
自転車やランニングなどが好きな方であればそれも良いでしょう。
屋外が苦手な方は、ショッピングモールをぶらぶらするのも意外と良い活動です。
家の外に行くと、「人」という新たな刺激も入ってきますので、体と心の両方へ負荷をかけることができます。
なるべく自分が好きな活動で、過ごしてみてください。
ステップ4:仕事に近い環境で活動をしてみる
決まった時間パソコンの前に座る、通勤時間に合わせて電車に乗るなど、本番に近い環境で練習をしましょう。
ステップ3まで順調だった方が、ここで体調を崩すケースも少なくありません。
仕事に近い環境=復職を実感させられますので、どれほど自分がプレッシャーを感じているか腕試しにもなります。
注意事項
リハビリを始めるにあたって、1つだけ心に留めておいてほしいことがあります。
それは、「3歩進んで2歩下がってもOK」ということです。
昨日は散歩に行けたのに、今日は起き上がれない。そんな日があっても全く問題ありません。体調は波を打ちながら、少しずつ上を向いていくものです。
休職にまで至った方の中には、休憩や手抜きが苦手な方もいらっしゃるでしょう。
ですので、自分の体調をしっかりと観察しながら必要に応じて負荷を軽くする練習も休職中に必要なことの一つです。
ぜひブレーキをかけながら取り組んでみてくださいね。
まとめ
復職に向けて体力を取り戻すおすすめ4ステップを解説しました。
ただ、どんなに万全に準備をしても、実際の復職後との差を完全に埋めることはできません。
そこで!職場によっては「慣らし勤務」という時短勤務からの復職制度を設けている場合がありますので、休職中に確認しておくと安心できるかもしれませんね。


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